概念検索の活用手法の検討

JIPA(日本知的財産協会)の知的財産情報検索委員会が発表した、「概念検索の活用手法の検討」2011年10月 資料第403号を見てみました。委員会のメンバーを見ると、なんだか懐かしいようなお名前を拝見いたしました。シャープのSさんとか、JSRのAさんとか、神戸製鋼のSさんとか・・・、
内容は、各社の特許検索サイトの「概念検索機能」を過去の特許検索競技大会の出題に基き、その出願内容の「答え」が概念検索でヒットするか否かを評価するというものでした。もしかすると、以前書いたエントリーを参考にされたのでしょうか。そのエントリーは、特許検索競技大会でNRIの概念検索機能を使ったら、答えとなる公報がヒットしてしまったというものでした。そのとき、N社のJIPA関連の方から、JIPAで紹介してよいかという問い合わせが来たことがありました。JIPAの知り合いの方でもありましたし、もちろんOKですとお返事したのですが、もしかすると、何か今回の資料403号と関係あるんでしょうかね?

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Smipsでの発表

昨日、Smips 特許戦略工学分科会で、発表してまいりました。他の分科会では、海外留学や産学連携の話でしたので、見かけ上はそれに倣って(笑)固くしてみました。

ソフトウエア製品の開発戦略
~音楽製品の事例に於いて~
http://homepage3.nifty.com/akira-izumi/smips/software_strategy_111210a.pdf

各製品のデモでは、音声を流さなければならず、うまくスピーカが使えるか心配でしたが、流石は政策研究大学院大学です。教室に設置されているノートパソコンに、powerpointのファイルとMP3を転送すれば、プロジェクタの上映はもちろん、音声は問題なく流せました。
そういうこともあろうかと、デモソングやデモ音声などは、すべてMP3ファイルに落としてきたのは正解でした。

発表の終了後の質疑応答では、「例えば私がVOCALOIDで曲を作る際には、権利関係はどうなるのか、更にVOCALOIDの曲でお金を儲けたい(商業利用)とすると、どのようなことに気をつければよいのか。」という質問が興味深かったです。確かに、商業利用がどのような規約になっているかは、余り知られていないですしね。これは、著作権の話と深く絡むものであると思います。今回は、法律関係の方から、このご質問を受けました。

とりあえず、「無償で曲を動画サイトにアップロードする際には問題ないけれど、商業利用に対しては各社のガイドラインを注意して読むべきである。」とご回答しておきました。

今回は、時間がなかったので、発表内容は、特許と技術の話に特化したのですけど、そのうちVOCALOIDの著作権の話も、どこかで発表しなけれなければならない、と思います。

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外来語末尾の長音表記

特許明細書では、外来語末尾の長音は表記しないルールで記載されます。

例えば
「タイマー」ではなく、「タイマ」、
「メモリー」ではなく、「メモリ」
「プリンター」ではなく、「プリンタ」と表記します。

ただし、2音以下の場合には、長音を付与します。
例えば、「リレー」(継電器)、「キー」(鍵)などです。

これの根拠が何処なのかを調べていましたが、やっと判明しました。JIS-Z8301 で規定されていたのですね。
JIS-Z8301 は、なんと昭和26年に制定された規格で、様々なJIS規格のための、いわば「メタ規格」のようなもの。そこで、以上のように規定されていたのでした。

これで、発明者に、「なんでメモリーじゃなくてメモリなんだ」という趣旨の問合せがあったときでも説明できます。

ただし、平成3年に内閣より出された告示によると、長音は,原則として長音符号「ー」を用いて書く、とか書いてあるそうなので、どちらで運用すべきか、やっかいですね。

世の中の特許公報には、長音符号の代わりに、「~」「-」(マイナス)が記載されている例もあるので、検索を考えると、これまた厄介です。

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実用新案技術評価書

実用新案技術評価書というと、無審査で登録される実用新案登録出願の権利行使の際に、権利の有効性を特許庁が判定する書類です。これを、特許電子図書館(IPDL)で調査する方法について調べましたので、備忘録として記載します。

まず、経過情報検索 ⇒ 範囲指定検索をクリックします。
http://www1.ipdl.inpit.go.jp/RS1/cgi-bin/RS1P002.cgi

「種別」メニューの中の「技術評価書請求一覧」を選択して、31日以内の範囲を指定すればOKです。試しに、20000101 ~ 20000131 を指定すると、119件が検索できました。
ここには、判定請求とか判定の結果とかも出ていますし、マクロ的に色々な分析をすることができて良いですね。

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音声出力器

車内で「バッキャロ」、運転のイライラ解消 装置に特許
http://www.asahi.com/national/update/1211/SEB201012100063.html

 個人発明家の方ですが、特許権を取得することができまたそうで何よりです。ちゃんと弁理士に依頼されているのが良かったのだと思います。
JPB_0004560097.pdf
 日本発明協会でライセンス先を探されているようですが、それ以外にも、INPITの特許流通データベースへの掲載をお勧めしたいところです。
 ところで、本件特許の発明の名称は、「怒声出力装置」とでもいうのかと思っていましたが、「音声出力器」と、意外とおとなしい名前だったので、検索に手間取ってしまいました。

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特許検索競技大会2010

昨日(8月28日土曜)は、特許検索競技大会2010に参加してまいりました。

 開催場所は、東京会場 TKP代々木ビジネスセンター 2号館 (東京都渋谷区代々木1-27-17)、開催時刻は12時~17時という長丁場です。この長丁場でありながら、昨年度の特許検索競技大会のようなネットワーク・トラブルもなく、無事に終えられたのは良かったです。昨年の参加人数よりもずいぶんと増えたように思えますが、これだけの人数の大会を恙無く運営された大会運営者の方々には感謝いたします。

 問題は、電気ハードウエア分野・IT分野・機械分野・化学分野・バイオ分野の5分野だと思いました。自分は、IT分野とどちらを解答しようか迷いましたが、最終的には電気ハードウエア分野を選択しました。選択した理由は、問題内容が詳細だったことと、内容が興味深くて心惹かれたためです。

問題は、設計部門から、以下の照明装置に係る発明を調査して欲しいというものです。侵害予防調査のパターンですね。記憶に基づいて問題を再現します。だいぶ端折って記載していますが、ご容赦ください。

・高色温度の白色LEDと低色温度の白色LEDを組み合わせた生活用照明装置であること。

・更に別のタイプ(別の色温度又は別の色)のLEDを組合せ、ぞれぞれのLEDの光量を制御して所望の色温度の照明光を得ること。

・色度図上に黒体輻射の軌跡が記載されていること。

・液晶ディスプレイ等の生活用照明装置に係らないものが除外すること。

 回答は、それぞれの要件を検索式化して、薄めの集合全体で約100件くらい、極めて濃厚な集合全体で30件くらいを抽出して目視スクリーニングしてリストアップし、最も近い案件を構成要件ごとに当て嵌めました。

 今回、面白いと思ったのは、問題3です。

「(Ⅰ)検索によって得た知見をもとに、三原色LEDよりも白色LEDの方が優位である理由を3つ述べよ。(Ⅱ)更に、最も望ましいLED装置の構成を述べよ」という問題ですが、確かに、特許調査すると、その業界の技術動向が把握でき、逆にR&Dにアドバイスできるような知見が蓄積できるのです。これを、どのように活用すべきかは課題だと思います。

 このくらいの問題量ならば、3時間~3時間半くらいでも良いように思えますね。これを5時間でやれというと、気楽にそこそこ終えてしまえる量です。しかし、これを3時間でやれといわれると、かなり必死にならないとし終わらないと思います。

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出願料・予納届

先日、自分が発明した特許を、自宅のPCにインストールしたインターネット出願ソフトから行ったのですが、事後的ながらも予納届を作成しました。明日発送する予定です。
特許庁からしてみれば、ちょっと迷惑な奴ですね。すいません。

そこで特許出願料金を[電子政府」から特許法のページを見て驚いてしまいました。特許出願料金が16000円と書いてあるではありませんか。
たしか、特許出願は15000円の筈・・・とおもい、色々と検索すると、このWEBページが検索できました。

http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/hyou.htm

産業財産権関係料金一覧(2009年6月22日以降)

                                                                               
(1)特許
 ・特許出願15,000円
 ・外国語書面出願24,000円
 ・特許法第184条の5第1項の規定による手続15,000円
 ・特許法第184条の20第1項の規定による申出15,000円
 ・特許権存続期間の延長登録出願74,000円

1年前に料金が改訂されて、16,000円から15,000円になったのですね。産業財産権法は改正がやたらと多いので、こちらとしても catch-up するのが大変です。

この予納届に特許印紙15,000円を貼り、書留で提出すれば特許出願に関する手続きは、とりあえず完了するはずです。本来ならば、予納⇒特許出願でなければならないので、もしかしたら手続補正が必要かもしれませんが、そこまで杓子定規ではないと信じます。

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インターネット出願ソフト

本日、住民基本台帳カードを入手し、電子証明書を併せて格納してもらいました。
これで、いよいよインターネット出願ソフトが自宅でも、と思ったら、住民基本台帳カードをSONYのカードリーダPaSoRiが、なかなか認識してくれません。

カードリーダPaSoRiのドライバをインターネットからダウンロードして最新版に更新しても駄目、インストールCD-ROMに格納されていたソフトウエア「PC/SCアクティベータ for JPKI」に気付いたのですが、これをインストールしても駄目、カードリーダPaSoRiが壊れているのかと思い、PASMOカードを読ませると、ちゃんと認識して内容を読みます。

ちょっとクールダウンするために情報収集すると、「カードリーダPaSoRiに読ませる位置が問題」とい情報を得ました。或るブログの情報なのですが、カードリーダPaSoRiを金属の上に置くと読まなということと、カードリーダPaSoRiを手で持ち上げ、中央の読み取り部に住民基本台帳カードのIC電極部を押し付けるようにしないと駄目だったということが書かれていました。

たしかに、住民基本台帳カードを認識しないときには、カードリーダPaSoRiをパソコン本体の金属シャーシの上に置いて読ませようとしていました。

試しに、合板の机の上にカードリーダPaSoRiを置いて、住民基本台帳カードのIC電極部とカードリーダPaSoRiの中央の読み取り部とを一致させると、見事に認識しました。今ではインターネット出願ソフトも無事に動作しています。

こういうトラブル情報への対処は、結構重要な情報ですから、カードリーダPaSoRiのトラブルシューティングに書いて欲しいところですね。

あと、住民基本台帳カードは、カードリーダへの認識がクリティカル過ぎます。電子政府を本気で推進したいならば、なんとかして欲しいです。これに比べると、SUICAやPASMOは良く出来ているのですね。

 

余談ですが、PATENT に掲載されていたインターネット出願ソフトの記事は、大変に参考になりました。

インターネット出願の説明(4)

「公的個人認証サービス(住基カード)の取得から設定まで」

平成21 年度特許制度運用協議委員会
http://www.jpaa.or.jp/activity/publication/patent/patent-library/patent-lib/201001/jpaapatent201001_099-103.pdf

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SONY の PaSoRi 購入

自分で発明した特許を出願したいと思い、いろいろと調べてみました。
書面で郵送するというのが基本のようですが、やはり余分な金が掛かるのが痛い、電子化手数料が、1200円+700円×頁数分が余分に係ります。
例えば明細書・図面・特許請求の範囲・要約が合計30頁であったとすると、1200+700×30=22、200円も余分に掛かってしまいます。出願料16,000円に加えて、この料金はやはり高い。

まあ、それはいいとしても、書類に誤記等があったならば、特許庁からの補完命令を喰らうとか、色々と面倒くさそうですしね。その点、インターネット電子出願ならば、電子出願ソフトがあらかた書誌事項をチェックしてくれるので安心です。

そういう訳で、インターネット電子出願の方法を調べましたが、これがまたややこしく面倒臭い。成りすましを防ぐための電子認証システムを導入しなければならないのです。
自分のような場合には、どうやら住民基本台帳カードに格納された電子証明書を用いるのが、もっとも廉価なようです。住民基本台帳カードは500円で、電子証明書は1000円ですが、他の電子認証は、もっとも安いものでも1万4千円くらい掛かります。

しかし、この「住民基本台帳カード」と「電子証明書」を使った電子認証ですが、もっと簡便かつ容易な方法は取れないものですかね。住民基本台帳カードは、本人しか受け取りができず、なおかつ受け取り場所は、居住地の市役所でしかできない(出張所ではNG)のです。

とりあえず、住民基本台帳カードを郵送で申し込んで、かつカードリーダを近くの電気量販店で購入してきました。
購入したのは、SONYのPaSoRi非接触ICカードリーダー/ライター(型番RC-S330)で、価格は2,980円でした。さっそくインストールしましたが、とりあえずはPASMO定期くらいしか読むものはありませんね。


さっそく自分のPASMO定期を読んでみましたが、毎日の通勤が記録されている訳ではなく、単にお金がいつやり取りされたかの情報のみが記録されているだけでした。
しかし、全てのPASMOの履歴ではないにせよ、或る程度は所有者の行動パターンが判る訳で、何か面白い用途がないか考えてみます。

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特許検索の価値のデフレーション

 酒井美里さんは、特許検索業界では有名な方ですが、検索業務の価値について、このような記事を書いておられます。

データ/サービスの価値
http://ameblo.jp/sakaimisato/entry-10325246170.html

 この記事を読んで、自分も同じようなことを感じていたことに気づきました。
 インターネットが普及し、コンピュータの性能が向上し、かつ大容量ストレージが極めて廉価に入手可能となりました。以前は、単に特許検索結果を得るだけに多くの価値が認められていたのですが、今では特許検索などはIPDLや google patent などで次々と無料化されています。今、特許検索結果で高い費用が請求できるのは、テキストマイニング技術を用いた二次元マップソフト Aureka, TrueTeller, ATMS Analyzer などであり、通常の検索に認められる価値は下落しつつあります。
 PATOLISが倒産してしまったのには驚きましたが、同時にこの料金体系では使われないだろうと思っていました。書誌データ出力(いわゆるCSV出力。)が1件あたり数十円も掛かるという、前時代的な金額設定でしたから。通常は数千件から数万件を分析しますので、データ取得だけで数十万円も掛かるようでは、とても特許分析業務には使えません。
 先日の特許検索競技大会では、NRIサイバーパテントの概念検索機能でパイロット検索したとき、わずか5分ほどで最終回答に辿り付けました。これは特許検索競技大会というコンテストの意義を根本から揺るがすような事態だとおもいます。1時間掛けて緻密に検索式を設計した後、100件ちかくの特許公開公報をチェックして、答えを得られたのですが。殆ど労することなく、概念検索で自然文を入力して、同じ答えを得られるとしたら、誰が苦労して検索式設計技術を向上させようと思うでしょうか。

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