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MIKU_TALK 修復

 日本語の文章を初音ミクの喋りファイル (.vsq) に変換する MIKU_TALK WEBアプリケーションがこのところ停止しており、申し訳ありませんでした。復旧いたしましたのでお試しください。

和泉聡のソフトウエア実験室
http://akira-izumi.hp.infoseek.co.jp/

停止していた原因は、Yahoo!形態素解析WEBサービスのURLが変更になった為です。変更の旨はYahooグループに掲載されていますね。

Date:  2008年8月12日(火) 午後0時00分
Subject:  Yahoo!デベロッパーネットワークからの重要なお知らせ

Yahoo!デベロッパーネットワークをご利用いただき
誠にありがとうございます。

Yahoo!デベロッパーネットワーク運営スタッフより、
重要なお知らせを申しあげげます。

この度、当社が提供するWebサービスのURLを、yahoo.co.jpドメインから、
yahooapis.jpドメインに移行することになりました。

この移行に伴い、本日よりYahoo!デベロッパーネットワークの
Webページ上に記載されているすべてのWebサービスのURLを
yahooapis.jpドメインに変更いたしました。

今後数か月間は、移行期間としてyahoo.co.jpドメインのWebサービス
へのアクセスも併行して可能になりますが、移行期間終了後は
yahooapis.jpドメインだけが有効になり、yahoo.co.jpドメインの
WebAPIはアクセスできなくなりますのでご注意ください。
お客様にはご迷惑をおかけしますが、今後は、アクセスするWebAPIの
URLを下記のとおり、yahooapis.jpドメインにご変更いただけますよう
よろしくお願いいたします。

また、今回の変更に伴い、yahoo.co.jpドメインのWebAPIに対して、
Flashからのアクセスに制限が設けられたWebAPIがあります
。(*1)
影響のあったお客様は、至急yahooapis.jpドメインでのアクセスに
ご変更いただけますようお願いいたします。

尚、移行期間の終了期日につきましては、別途ご連絡させていただきます。

大変お手数をお掛けいたしますが、なにとぞ、ご理解・ご協力のほど、
よろしくお願い申し上げます。

            記

■ ドメイン変更内容
アクセスするWebサービスのドメインを「yahoo.co.jp」から
「yahooapis.jp」に変更してください。

・変更前:api.search.yahoo.co.jp/・・・
  → 変更後:search.yahooapis.jp/・・・
・変更前:api.dir.yahoo.co.jp/・・・
  → 変更後:dir.yahooapis.jp/・・・
・変更前:api.auctions.yahoo.co.jp/・・・
  → 変更後:auctions.yahooapis.jp/・・・
・変更前:api.station.music.yahoo.co.jp/・・・
  → 変更後:station.music.yahooapis.jp/・・・
・変更前:api.map.yahoo.co.jp/MapsService/Flash/V1/・・・
  → 変更後:map.yahooapis.jp/MapsService/Flash/V1/・・・
・変更前:api.jlp.yahoo.co.jp/・・・
  → 変更後:jlp.yahooapis.jp/・・・ (*2)

・変更前:api.kaden.yahoo.co.jp/・・・
  → 変更後:kaden.yahooapis.jp/・・・
・変更前:api.news.yahoo.co.jp/・・・
  → 変更後:news.yahooapis.jp/・・・
・変更前:api.cert.yahoo.co.jp/・・・
  → 変更後:cert.yahooapis.jp/・・・

 *1 の下線部が原因で、MIKU_TALK が動作しなくなりました。MIKU_TALK はFLASH経由でYahoo!形態素解析を呼び出して、日本語の文章を平仮名・カタカナに変換しているからです。*2 の下線部は、Yahoo!形態素解析のURLです。
 これほど重要な情報なのですから、Yahoo!の担当の方は、アプリケーションIDを登録したユーザーに告知メールを送っていただきたかったです。何故動作しなくなったのだろうと、かなり悩みました。クロスドメイン呼出しを弾くようになったのだろうか、もしくは何らかの規約違反と見做されてWEB-API を拒絶されるようになったのだろうか等と考えたりもしました。
 原因さえ判れば修復は簡単で、単に形態素解析の呼出URLを変更するだけで、FTPアップロードを含めて数分の作業でした。

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商標登録第5157451号

今年8月8日に、無事に商標「初音ミク」が登録されました。ちょっと驚いたのは栗原潔さんが代理人だったことです。栗原さんというと株式会社テックバイザージェイピーの取締役で、弁理士で、かつ初音ミクの合法的音楽配信サイトを作成されていることで有名な方ですね。商標登録出願の担当をされているとは知りませんでした。

(190)【発行国】日本国特許庁(JP)
(450)【発行日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【公報種別】商標公報
(111)【登録番号】商標登録第5157451号(T5157451)
(151)【登録日】平成20年8月8日(2008.8.8)
(541)【登録商標(標準文字)】初音ミク
(500)【商品及び役務の区分の数】4
(511)【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
 第9類 移動体電話による通信を用いてダウンロードされる移動体電話機の着信用の音楽,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,電子楽器用自動伴奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,電子出版物
 第28類 おもちゃ,人形
 第41類 電子計算機端末による通信を用いて行うゲーム又はゲームに関する映像の提供,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,音楽の演奏,移動体電話による通信を用いて行うゲームの提供
 第42類 インターネット・電子メールその他の通信ネットワークを用いた電子計算機用プログラムの提供,移動体電話による電子計算機用プログラムの提供,電子計算機用プログラムの提供
【国際分類第9版】
(210)【出願番号】商願2007-99911(T2007-99911)
(220)【出願日】平成19年9月6日(2007.9.6)
(732)【商標権者】
【識別番号】500434897
【氏名又は名称】クリプトン・フューチャー・メディア株式会社
【住所又は居所】北海道札幌市中央区南2条西12丁目 エクセルシアビル5F
(740)【代理人】
【識別番号】100139778
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 潔
【法区分】平成18年改正
【審査官】黒磯 裕子
(561)【称呼(参考情報)】ハツネミク
【検索用文字商標(参考情報)】初音ミク
【類似群コード(参考情報)】
 第9類 24A01、24E01、26A01、26D01
 第28類 24A01
 第41類 41E01、41E02、41E03、41K01、41Z99
 第42類 42X11

指定商品又は指定役務は出願時と比べ、ずいぶん減縮されました。以下の公開商標公報の指定商品又は指定役務のうち、登録された部分に下線を引きました。

(190)【発行国】日本国特許庁(JP)
(441)【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【公報種別】公開商標公報
(210)【出願番号】商願2007-99911(T2007-99911)
(220)【出願日】平成19年9月6日(2007.9.6)
(540)【商標】初音ミク
【標準文字】
(511)【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
 第9類 移動体電話による通信を用いてダウンロードされる移動体電話機の着信用の音楽録画済みビデオディスク及びビデオテープ,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,レギュレーター,家庭用テレビゲームおもちゃ,電気溶接装置,メトロノーム,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD―ROM電子楽器用自動伴奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD―ROM電子出版物
 第28類 スキーワックス,遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。),愛玩動物用おもちゃ,おもちゃ人形,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具,昆虫採集用具
 第41類 ゲーム機械器具を備えた遊戯場・遊園地・その他の娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,電子計算機端末による通信を用いて行うゲーム又はゲームに関する映像の提供,ボウリング場・その他の運動施設の提供,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,スロットマシンの貸与,遊戯用器具の貸与,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,音響用又は映像用のスタジオの提供,映写機及びその附属品の貸与,映写フィルムの貸与,移動体電話による通信を用いて行うゲームの提供
 第42類 インターネット・電子メールその他の通信ネットワークを用いた電子計算機用プログラムの提供移動体電話による電子計算機用プログラムの提供,気象情報の提供,建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,社会保険に関する手続きの代理,計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,理化学機械器具の貸与,製図用具の貸与
(731)【出願人】
【氏名又は名称】クリプトン・フューチャー・メディア株式会社
【住所又は居所】札幌市中央区南2条西12丁目 エクセルシアビル5F

 この指定商品又は指定役務を見ると、クリプトン・フューチャー・メディア(株)の将来の事業の方向がなんとなく見えます。
 現在の商品である電子計算機用プログラムを基礎として、おもちゃ業界やゲーム業界に打って出て(これは今でもやっていますね)、そして、ONLINE VOCALOID に備えてネットワークサービスも考えているようです。

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青いバラ その3

青いバラ公式HPの「開発の歴史」から、対応特許出願を調査してみました。http://www.suntory.co.jp/company/research/hightech/blue-rose/history.html

「1991年 ペチュニアから青色遺伝子取得、特許出願」

対応する特許は特表平6-500239とおもいます。

【公開番号】特表平06-500239
【発明の名称】ブラボノイド経路の酵素をコードする遺伝子配列及びその使用
【優先日】 1991年7月11日

【出願人】インターナショナル フラワー ディベロプメンツ プロプライアタリー リミティド

【発明者】

ホルトン ディモシー アルバート
コーニッシュ エドウィナ セシリー
コバシク フィリバ
タナカ ヨシカズ
レスター ディアン ルース

【要約】本発明は、ジヒドロカンフェロール(DHK)ヒドロキシル化酵素又はその誘導体もしくは部分をコードするか又はそれをコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含んで成る核酸単離体に関する。
本発明はまた、前記核酸物質を有し、かつ発現するトランスジェニック植物に関する。

【特許請求の範囲】

【請求項1】ジヒドロカンフェロール(DHK)ヒドロキシル化酵素又はその誘導体もしくは部分をコードするか、又はそれをコードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含んで成る核酸単離体。

【請求項4】前記酵素がベチュニア、バーベナ、ヒエンソウ、ブドウ、アイナス、フリージア、アジサイ、シクラメン、ポテト、パンジー又はナス由来である、請求項1~3のいずれか1項に記載の核酸単離体。

【明細書】(一部抜粋)

本発明に従えば、3'.5'-ヒドロキシラーゼのごときDHKヒロドキシル化酵素をコードする核酸配列をトランスジェニック植物に導入しそして発現させ、それにより、植物細胞中で合成されるなら、DHK及び/又は他の適当な基質を、最終的に、アントシアニジンのアントシアニン誘導体、例えばデルフィニジンベチュニジン又はマルビジンに転換することができる。これらのアントシアニンの生産は青色及び青様色の種々の色相の形成に寄与する。

出願人は「インターナショナル フラワー ディベロプメンツ プロプライアタリー リミティド」であり、サントリーでもカルジーンパシフィック社でもありません。発明者5名をチェックすると、見覚えのある名前がありました。

 ホルトン ディモシー アルバート
 コーニッシュ エドウィナ セシリー
 コバシク フィリバ
 タナカ ヨシカズ
 レスター ディアン ルース

 4番目の発明者の「タナカ ヨシカズ」さんは、サントリー株式会社 R&D推進部 植物科学研究所所長で、理学博士であらせられる田中 良和 氏と思われ、よって青いバラ関連特許と判断いたしました。WEB記事 「やってみなはれ」の伝統が生んだ革新的新商品 によると、ベチュニアの青色遺伝子の抽出に成功したのが1991年6月で、上記特許がオーストラリアに出願されたのは1991年7月ですので、日付として最もよく符号します。
 

 当該明細書中に発明の課題が記載されていますので、以下引用します。

主要な切花品種、例えばバラ、菊、カーネーション及びガーベラの青色品種の開発は、切花市場及び鑑賞市場の両者においてかなりの機会を提供するであろう。

 上記列挙されたうち、サントリーはカーネーションとバラの青色品種を既に開発されたので、次なる課題として菊とガーベラを挑戦されているのではと思います。

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青いバラ その2

 前回、青いバラを記載した理由は、G3プリンセスの記載で触れた「コンテンツと商品の融合によってコンテンツと商品の双方の利益率を向上させる」課題として最も適切だからです。

 これまでバラ育成者が青いバラを目指して何百年もの間品種改良を重ねながらも成功しておらず、青いバラは不可能の代名詞とすら言われていた事、遺伝子操作によって実現した今「叶えられた奇跡」という花言葉が検討されていることなどが、如何にもコンテンツ向けと考えたからです。

 普通に考えるならば、この「青いバラ」はサントリーフラワーズが切花として供給するのでしょうが、単に珍しさで売るだけでなく、コンテンツ産業とのコラボレーションを仕掛けて欲しいものです。バラというと誕生日のプレゼントの定番ですが、ドラマや映画の中で「青いバラ」を絡めて、困難な恋を叶えるストーリーを展開しては如何でしょうか。この企画採用時の映画のタイトルは、「青の奇跡」でお願い致します。

 以上は、子供をデパートに連れて行ったときの「プリキュア」のミルキイローズの台詞「青いバラは秘密のしるし、ミルキィ ローズ!」を聞いて思いついたことです。(笑)前記企画の細部を詰めていないのはご容赦ください。

 最初、サントリーの青いバラとプリキュアのミルキィローズをコラボレーションして売り出したらと考えましたが、バラは結構値段が高く、育てにくいので子供向けには無理と思います。うちの子に「青いバラだよ、ミルキイローズの花だね、欲しい?」と聞いても、多分、うんと言わないとおもいます。

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青いバラ その1

今回は、サントリーが2004年に発表した「青いバラ」について記載します。発表時の記事はこちらです。
「青いバラ」の開発に成功 サントリー

青いバラの公式ホームページはこちらです。
世界初、バイオテクノロジーで青いバラの開発に成功!

 青いバラというと、世界の園芸家がこれまで品種改良で挑戦を重ねながらもなかなか実現できませんでした。バラは青色の色素を有さない為と説明されていましたが、サントリーの福井裕子さんによりバラに含まれる天然の青色色素が発見され、「ロザシアニン」と命名されました。
http://sciencelinks.jp/j-east/article/200114/000020011401A0223599.php

 このロザシアニンによる「青いバラ」は岐阜県の河本さんによって育成された「ブルーヘブン(セントレア・スカイローズ)」です。ニックネームからして、中部国際空港が開港した頃に開発されたものとおもいます。

http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/kouhou-c/fureai/0503/pdf/pdf/gifujin.pdf

 その他、"Blue Perfume", "BlueBarou", "Madame Violet"や、栃木県の小林さんによって育成された「青龍」などがあります。育成で作られたもっとも青いバラは「青龍」または「ブルーヘブン」と思います。この青さはロザシアニンによるものですが、劣勢遺伝であり、かつ樹勢が弱いために、このバラを育てるのは大変と思います。

 

 サントリーは、遺伝子組み換え技術を使ってパンジーの青色色素遺伝子をバラに組み込みまました。写真だと青というよりちょっと紫っぽいのですが、従来のバラの色からいうと、驚異的な青さと思います。この青さはデルフィニジンという色素によるものです。
 これが外販されるのは2009年で、恐らくサントリーの株式上場のタイミングとぶつけて話題にするのではないかと想像しています。

 サントリーの株主優待に「青いバラ一鉢」が送られてくると、ちょっと嬉しいと思います。サントリーのIR担当の方はどうかご検討ください。

 次回以降で、この青いバラに係る特許や、その発明者について調査してみたいと思います。

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平成20年度新人研修

 やっと本日、平成20年度新人研修(後期)のe-ラーニングが終了しました。長かったです。
各国の特許制度とかは面白かったんですが、商標法や意匠法の鑑定など退屈でたまりませんでした。まあ、全く知識が消失しては、有資格者として問題だから、知識を温存する意味ではやむを得ないのかもしれません。

 そういえば世間的には CEATEC2008 が幕張で開催されているのですね。何か会社の用事で行ければ良いのですが、いまの状況ではちょっと無理そうです。

備忘録にリンクを貼ります。
Y2K プロジェクト
http://www.y2lab.com/index.html

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