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「著作権の効力の制限」を考えてみる #3

こちらの記事を拝見しましたので、この記事をもとに自分なりに著作権法38条についてコメントしてみます。

なんで著作権法38条が話題にのぼらないんだ?
http://anond.hatelabo.jp/20071218190036

ここで、著作権法38条をご紹介します。(法令データ提供システムより)

第三十八条  公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価をい う。以下この条において同じ。)を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる。ただし、当該上演、演奏、上映又は口述につ いて実演家又は口述を行う者に対し報酬が支払われる場合は、この限りでない。
 放送される著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、有線放送し、又は専ら当該放送に係る放送対象地域にお いて受信されることを目的として自動公衆送信(送信可能化のうち、公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置に情報を入力するこ とによるものを含む。)を行うことができる。
 放送され、又は有線放送される著作物(放送される著作物が自動公衆送信される場合の当該著作物を含む。)は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は 観衆から料金を受けない場合には、受信装置を用いて公に伝達することができる。通常の家庭用受信装置を用いてする場合も、同様とする。
 公表された著作物(映画の著作物を除く。)は、営利を目的とせず、かつ、その複製物の貸与を受ける者から料金を受けない場合には、その複製物 (映画の著作物において複製されている著作物にあつては、当該映画の著作物の複製物を除く。)の貸与により公衆に提供することができる。
 映画フィルムその他の視聴覚資料を公衆の利用に供することを目的とする視聴覚教育施設その他の施設(営利を目的として設置されているものを除 く。)で政令で定めるものは、公表された映画の著作物を、その複製物の貸与を受ける者から料金を受けない場合には、その複製物の貸与により頒布することが できる。この場合において、当該頒布を行う者は、当該映画の著作物又は当該映画の著作物において複製されている著作物につき第二十六条に規定する権利を有 する者(第二十八条の規定により第二十六条に規定する権利と同一の権利を有する者を含む。)に相当な額の補償金を支払わなければならない。

 非営利目的の実演などの場合には、かなり幅広い著作権の効力の制限が認められていることが判ります。音楽を学ぶという場合には、他人の楽曲をそのまま実演することが多いからです。著作権の効力に制限を加えて、他人の楽曲を練習する機会を与えることは、文化の発展(著作権法1条)に寄与すると思われます。これは丁度、試験または研究には特許権が及ばない(特許法69条)と同様の趣旨です。
 然るに、その他人の著作物(楽曲など)を実演したものを非営利目的でネットワークにアップロードしたらどうなるか。これは自動公衆送信(23条)に該当し、著作権法38条1項の「上演し、演奏し、上映し、又は口述」に該当しないため、少なくとも38条1項の例外規定には含まれません。よって非営利目的であっても著作権が及び、権利者が申し立てたならば差止等を受けることになります。
 しかし、著作権法38条2項には、放送される著作物は非営利目的ならば自動公衆送信により放送できることが記載されていることを鑑みると、他人の著作物の実演かつ非営利目的ならば自動公衆送信することを許して良いようにも思われます。ニコニコ動画などで、視聴者が寄せるコメントが、その実演を更に良いものへとブラッシュアップする役割を果たし、更に良いものを生み出しているからです。これは文化の発展の法目的に寄与すると判断します。
 よって、非営利目的ならば、他人の著作物の実演を公衆送信することに著作権が及ばないよう著作権法が改正されることを期待いたします。

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