ヤマハの音声合成技術
今回は、ヤマハの音声合成技術の推移を追ってみました。
◆1997年6月25日 インプレスPCウオッチ
メロディと歌詞によりリアルタイム音声合成が可能
性別や年齢など、細かく音声を指定可能
ヤマハ、歌を唄える新音源を開発。新発売のMIDI音源用拡張ボードとして発売
これが最初の音声合成に係わる製品と思います。PLG100-SGが唄う「木曽節」のサンプル音声を聞いてみましたが、出来上がりは.....微妙....。自分が音楽家だったら、この音声合成ボードは使わないと思います。
◆2003年12月16日 インプレス ケータイウオッチ
ヤマハ、人の声を合成できる音源に対応した制作ツール
このとき、携帯向け音源LSI MA-5 の音声合成機能を用いたコンテンツ製作ツールがリリースされました。MA-5 では、Voice Synthesis function by HV (Humanoid Voice) がカタログに訴求されていました。YAMAHAのサイトへのリンクが全て切れているので、音質は不明です。
◆2004年2月10日 窓の杜
ヤマハ、「Becky!」専用の音声合成プラグイン「Becky! HV Plug-in」を公開
メールの開封時に任意の音声を携帯電話からしゃべらせることができる
一企業が「窓の杜」にフリーソフトを提供し、かつメールを読ませるという課題に挑戦しているのにはちょっと意外でした。目的はMA-5を搭載した携帯との連携動作です。
ヤマハはこの時点では音声合成機能を HV (Humanoid Voice) の名称で売り込もうとしていたようです。
◆2005年6月10日 ITMedia
ヤマハ、“脱着メロ”の音源チップ「MA-7」投入
128和音、3D対応など最新機能に対応しながら、ミュージックプレーヤー機能との組み合わせを考慮。Class-Dアンプを内蔵し、スピーカーの消費電力を削減できる。
そして、最新の音源LSI MA-7 がリリースされました。MA-7 の合成音声は しゃべる絵本 for MA-7 で聞くことができます。
◆2007年8月31日 PCウオッチ
「VOCALOID 2」を使ったバーチャル歌手「初音ミク」が発売
-声優を自在に歌わせるソフトウェア音源
そして、今年8月に初音ミクが発売されました。
余談ですが、SMAF GLOBAL に、ヤマハのマルチメディア・データ形式のSMAF仕様書が掲載されています。もしかすると、VOCALOID の .vsq ファイルは、SMAFのデータ形式が流用されているのではと考えています。データ形式の設計には多大な労力が掛かるため、既存のものを流用することが多いためです。
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