「ヤマハの技術は世界一よ~♪」
初音ミクのキャラクターソングとして有名な「おしえて! だぁりん 」の歌詞をふと思い出し、同一技術に措ける他社特許との比較をおこなってみました。
公開特許公報 特開平10-49192「歌唱音合成装置」 などによると、初音ミクに用いられている技術は、「フォルマント合成」というものです。詳しくはフォルマントシンギング音源講座 」をご覧ください。
Wikipedia のフォルマント には以下記載されています。
言葉を発している人の音声のスペクトルを観察すると、複数のピークが時間的に移動していることが分かる。このピークをフォルマント、またはホルマントと言う(英語表記はformant)。 周波数の低い順に第一フォルマント、第二フォルマント…という様に数字を当てて呼び、それぞれF1, F2とも表記する(第0フォルマント、F0を数える場合もある)。フォルマントの周波数は声道の形状と関係し,個体差や性差もフォルマントの違いを生む原因となる。 発音する音韻が同じであれば、各フォルマント周波数は近い値になる。
よって、フォルマント合成に係る特許出願の国内特許出願人を調べると、「ヤマハの技術は世界一よ~♪」の検証がおこなえることになります。(笑)
調査したところ、出願人別の出願数でいうと、ヤマハと松下電器産業が同数1位で61件、3位が東芝、4位がソニー、5位がNTTでした。
前記5社の出願年度毎の特許出願件数は以下のものです。
最近5年の出願数でいうと、ヤマハ(株)の出願数が群を抜いて多いことがわかります。よって、ヤマハ(株)は、フォルマント音声合成に関して日本一の特許ポートフォリオを有するということが裏付けられました。(笑)
松下電器産業(株)を出願人とする最近の公開特許公報から、聴覚障害者の発音を聞きやい声にリアルタイム変換する事を技術課題としていることが判りました。しかし、最近の出願数は極めて少なく、フォルマント音声合成の技術開発は止めてしまったようです。
うちの奥さんはフォルマント音声合成について、「振り込め詐欺に使われたら困るわね。」と言っていました。そういう切り口で見たことはなかったので、意外な視点でした。
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