過去の弁理士試験試験統計
特許庁の過去の弁理士試験統計をもとに、各試験の合格率を算出してみました。
ソースはこちらです。
平成14年度弁理士試験統計
平成15年度弁理士試験統計
平成16年度弁理士試験統計
平成17年度弁理士試験統計
平成18年度弁理士試験統計
平成19年度弁理士試験統計
短答合格率は、短答合格者数を短答受験者数で割ったものです。
論文合格率は、論文合格者数を論文受験者数で割ったものです。
口述合格率は、口述合格者数を口述受験者数で割ったものです。
平成13年度は旧弁理士試験制度の最後の年です。論文科目として特許と実用新案が独立して試験問題が出題され、かつ条約も出題されていました。
受験回数5回以上の方については、「短答合格率は高いが、論文合格率が低く、よって最終合格しにくい。」という傾向が見られます。最終合格まで年月が掛かる場合は、短答式筆記試験ではなく、論文式筆記試験が要因だと思われます。
特に、受験回数16回以上の方の論文合格率が悪く、わずか3%しか合格していません。
平成14年度は新試験制度の最初の年にあたります。
受験回数6回以上のベテランの方々の短答合格率が10%アップしました。試験制度改革により容易化したことが、ベテランの方々に有利に働いたためと思われます。
平成15年度は、短答式筆記試験が極めて難化した年で、ボーダーラインは36点でした。短答合格率のグラフにおいて、受験回数5回以下の方と、6回以上の方ではっきりと違いがみられます。受験回数5回以下の方は前年の短答合格率を下回るにも係らず、受験回数6回以上の方は前年の短答合格率を上回っています。
この年は初受験者(受験回数0回)の方には厳しかったのか、短答合格率はわずか8.4%に過ぎません。
平成16年度の短答式筆記試験のボーダーラインは39点でした。この年から、短答式筆記試験のグラフは受験回数により単調増加するようになります。
推測ですが、新試験制度のもとで短答式筆記試験の問題を持ち帰ることが許されるようになった為、受験生が過去問を容易に把握できるようになったことによるものと思われます。
相変わらず、受験回数0回(初受験者)の合格率は低く、わずか8.0%です。
平成17年度
短答式筆記試験:
ボーダーラインは41点で最も高く、合格者も多かった年です。
論文式筆記試験:
受験回数11回から15回の方の合格率が、この5年間で最も高くなっています。ベテランにとって容易な問題だったのだと推測しています。
口述試験:
落ちない試験と言われていた口述試験で一割近くの受験者が落とされるようになりました。受験回数が少ないほど口述試験の合格率が悪いという傾向が見られます。
平成18年度
短答式筆記試験:
ボーダーラインは37点でした。受験回数0回の方(自分を含む)の合格率はわずか11.6%です。これだけ厳しいと数字で理解していたら、もう少し力を割いておけたのにとちょっと残念です。受験回数16回以上の方の合格率は70.5%以上であり、ますますベテランに有利な試験となっています。
論文式筆記試験:
受験回数11回以上の方の合格率が極めて悪く、わずか5.0%しか合格していません。新試験制度後では最もベテラン受験生に厳しい年でした。さまざまな捉え方ができる問題だったのですが、豊富な知識をもつベテランの方よりも、寧ろ基礎的事項を確実に覚えた方に有利だったのではないかと思います。
口述試験:
受験回数10回以下の方は、10%以上が落とされるようになりました。受験回数11回以上の方が全て合格している理由は不明です。
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