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論文式筆記試験・特実Ⅱ

今年(平成19年度)の論文式筆記試験の特許・実用新案法の問題Ⅱは、実は判例を充分に勉強していればそれほどの難しくはなかったのですね。定義・趣旨・要件・効果などの基礎レジュメ固めに集中していたので、難しく感じてしまいました。

まずは設問1の論点である「共有者の一人が無効審決取消訴訟を提起できるか」については、「平成13年(行ヒ)第142号 最高裁平成14年2月22日第二小法廷判決 審決取消請求事件(ETNIES事件)」が元となっています。(特許判例百選 114頁参照)

判決文のリンクは以下にあります。

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/C58C13F2115911AC49256BF200267A0A.pdf

自分は、「単独提起可能であり、合一確定の要請を満たす」という点しか覚えておらず、文章で再現するのに結構苦労しました。

問題(2)については、無効審判において審理されていなかった新たな証拠を審決取消訴訟で提出できるか否かが論点となります。「昭和42年(行ツ)第28号 最高裁昭和51年3月10日大法廷判決」いわゆる「メリヤス編機事件」(特許判例百選 106頁)がその一つに相当します。特許庁で審理されなかった証拠を取消訴訟で主張することはできないとする有名な判例です。判決文は以下リンクです。

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/257A0E4683F7B10749256A85003120BD.pdf

しかし、「食品包装容器の構造事件 昭和54年(行ツ)第2号 最高裁昭和55年1月24日第一小法廷判決」のように、出願当時の当業者の技術常識を示すことにより引用例の技術的意義を明らかにする補強証拠ならば、審決取消訴訟で提出することは許されるという判決もあります。判決文のリンクは以下にあります。

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/0BCA55094B0DDC7749256A8500312020.pdf

この判決は特許判例百選には掲載されておらず、代々木塾の「判例セレクト知的財産法」125頁には掲載されていました。試験前には特許判例百選ばかり見ており、やや失敗したかと思います。

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