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2007年4月1日に発効したPCT規則改正

2007年4月1日に発効したPCT規則改正 のパワーポイントファイルを分析しました。
特に短答向きの要素を有する部分だけ抜粋して引用します。

4頁~6頁 国際出願の欠落要素及び欠落部分(規則20) について

(1)制度趣旨、目的
優先権主張の基礎出願に含まれている要素又は部分が誤って欠落している場合には、国際出願日に影響を与えることなく補充可能とするものである。
(2) 要件
 ①基礎出願が要素又は部分を包含していること。 (規則20.6(b))
 ②願書に引用による補充(可能性)の陳述を記載すること。(規則4.18)
 ③引用による補充の確認を期限内に行うこと。(規則20.6及び20.7)
(3)時期的要件
 出願から2ヶ月、又は訂正の求めから2ヶ月(規則20.7)のうちに行わなければならない。
(5)効果
引用による補充の全ての要件を満たしていない場合(例えば、欠落要素又は部分が先の出願に完全には記載されていない場合)には 国際出願日として後の出願日(欠落要素又は部分を受理した日)が適用される。また、出願人は欠落部分を無視することを請求することができる  (規則20.5(e))

コメント:従来の補充期間は、補充の求めの日から10日以上1月以内(旧規則20.6(b))だったので、これが延長されたものと思われます。

7頁目:第11条(1) に基づく受理官庁による欠陥の補充の求め(規則20.3)
明細書全体若しくは請求の範囲全てが欠落している場合には、受理官庁は出願人に次のことを求める
(1)第11条(2)に基づき補充書を提出することによって、国際出願日として後の出願日を適用すること。
(2)要素は規則4.18の規定に基づく引用により補充される要素であ ることを規則20.6(a)の規定に従って確認することによって、国際出願日を維持する

10頁目から  優先権の回復 (規則26の2.3):一般原則(1)
1、 目的
 国際出願が一年の優先期間を徒過して提出された場合であっても、先の出願に対する優先権主張が認められる

2、要件
(2) 時期的要件
 優先期間の延長は最大2ヶ月
(3)手続的要件
- 受理官庁に請求を提出
- 優先期間内に国際出願を提出されなかったことの理由の陳述
- 理由の陳述を裏付ける申立てその他の証拠の提出が推奨される
- 場合によって、回復請求手数料の支払
(4)客体的要件
 二つの回復のための基準を有する。
 ①優先期間の徒過が、状況により必要とされる相当な注意を払ったにもかかわらず生じた場合
 ②優先期間の徒過が、故意ではない場合
  全ての官庁は、これらの基準のうち少なくとも一つを適用するものとし、また、これらの両方を適用することができる;指定官庁は、国内法令の規定に基づいて、出願人の立場から見てより有利な基準を適用することができる

3、効果
国際出願日より前14ヶ月以内に出願された先の出願に基づく優先権主張は、
- 受理官庁によって優先権が回復されなくても、国際出願に維持(規則26の2.2(C)(iii))
- 国際段階における期間を計算する基礎となる

国内段階における当該優先権主張の有効性は保証されない

受理官庁は申立て、その他の証拠、又は回復請求手数料を請求で きる
受理官庁による回復の国内段階における効果
 - 受理官庁が「相当な注意」を基準として回復した場合には、全ての指定官庁で有効
 - 受理官庁が「故意ではない」を基準として回復した場合には、同様の(もしくはより緩やかな)基準を採用する指定官庁でのみ有効
 - 受理官庁による回復は指定官庁を完全に拘束するものではない:指定官庁による限定的な検査は可能
  - 受理官庁による回復を拒否する決定は指定官庁を拘束するものではない

コメント:従来の優先権主張は、国際出願から4月以内に限り、優先日から16月の間に優先権の補充や追加をすることが認められていたのですが、(旧規則26の2.1)更に優先権主張する対象特許を拡大することとなったものです。

17頁から  明白な誤記の訂正(1)(規則91)
(1)客体的要件
 誤記は「管轄機関」にとって明白であれば良い(「誰にでも」明白である必要はない)
(2)時期的要件
 訂正の請求は優先日から26ヶ月以内に提出
(4)手続的要件
規則91では訂正することができない誤記を明確化:
欠落ページ又は部分
要約部分の誤記
19条補正の誤記
優先権主張の誤記
指定官庁は、当該指定官庁が管轄機関であった場合に訂正を許可しなかったと認めた場合にのみ、訂正を無視することができる:しかし、意見を述べる機会を出願人に与える必要がある(規則91.3(f))

コメント:訂正することができない誤記に関してはいかにも短答向きです。想定される短答問題として、「1、国際特許出願の優先権主張の誤記を訂正することができる。」などが有ると思われます。

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